18歳のススメ:高校生のテキストはすごいぞ

どうしても苦手意識が抜けないあなたへ英語学習

こんにちは。会議通訳のあひるです。私は海外経験もなく,社会人になってから英語を学習しました。

その過程ではいろいろなものを試してきたのですが,地味にオススメなのが,①超・基礎の大学受験参考書,そして②超短期集中型の資格試験問題集。今日はそんな話をしていきます。

今後英文法やリスニングの攻略法もお伝えしますが,その際のテキスト選びにも参考になると思います。

続けるための大原則

外国語の習得に必要なことは,継続です。継続に必要なことは,やめないことです。やめないために必要なことは,やめるものに手を出さないことです。しかし相当意識していないと,人はすぐやめるものに手を出します

何故やめるものに手を出すのか。それは,勉強しよう!というモチベーションが最大の時にやることを決めるから。つまり,特に意識しなければ途中でやめてしまうのはごく自然な流れなのです。

モチベーション最大の時の勢いを利用することはとても大切なのですが(これもそのうち書きます),同時に『やめないやり方』に相当気を配ることもとても大切です。

継続の最大のカギは,『これならできる』負担の少ないやり方を繰り返すうちにある程度の成果を出し,その『やればできる!』を次のモチベーションにつなげる,このサイクルを回すこと

そういったことを考えた時,テキストの読みやすさ・わかりやすさの面でオススメなのが超・基礎の大学受験参考書,そして成果の感じやすさの面でオススメなのが超短期集中型の資格試験問題集です。

超・基礎 大学受験参考書のススメ

私も日々マニアのように英語教材をチェックしていますが,苦手意識がある方へのおすすめは超基礎から解説している大学受験生向けの参考書です。

あくまで一般論ですが,社会人向けのものは実に細かいところまで網羅されていると感じます。裏を返せば読み終えるハードルも高い。

対象読者を考えれば当然です。社会人むけですから,学校を卒業し,日々忙しい中さらに英語を勉強しようという,とても知的好奇心の高い層が対象です。本当にすごい。そのような方に向けたテキストですから,それは気合も入っているというものでしょう。

そして社会人の英語学習は自己研鑽的な要素も強い。いかに学びが多かったかという世界です。もちろん社会人も短期的成果はほしいのですが,それでも実際の英語教材市場を見ていると,やはり短期的成果よりも『知的好奇心をしっかり満たせる』ものがそれなりに売れているのだろうと感じます。

さらにこれは全てではありませんが,社会人向けの方が多様な視点を持ったものが多い・・・,というか,時々かなりクセの強いものがあります。過度に『ネイティブっぽさ』を意識しすぎていたり。やはり,売れるのでしょうね。

こういうものは一定のレベルを超えた上では有効な視点にもなりえますが,初学者には少し偏りがある上,なによりその偏りを見分けにくいことも心配です。

対して大学受験参考書は相手が高校生。18歳です。もちろん難関大学受験用などは非常に高度ですが,18歳向けに『基礎から』と謳っているものは,本当に基礎から説明してくれていることが多いです。

対象読者を考えてみましょう。『ここまで遊び呆けてきた18歳,もはやイチから叩き直さないとどうしようもなくて親に無理やり予備校に放り込まれてきた』,多分主たる読者層はこんな感じではないでしょうか。本当にわかりやすいです。

そして,大学受験はわかりやすく結果が出る世界です。『この本で偏差値20アップした』『東大合格に効いた』,こういった成果を出さなければ売れません。

だからこそ,(これまで遊び呆けていてイチから叩き直さないといけないような高校生が,限られた時間でどうにかこうにか大学に滑り込めるように)本当に,本当に最低限必要なところに絞られているものが多いと感じます。

余談ですが,ここでイメージしている如何ともしがたい高校生,これはまさに当時の自分を振り返ったものです。大学受験前なんて『何がわからないかもわからない』レベルでしたが,ある程度英語を習得した今振り返ると,その基礎力のなさがわかります。

自分がそうだっただけに,『当時の自分のような人間に向けて書かれたような本であれば,それはわかりやすいだろう』という納得感もあったりします。

超・短期集中型 試験対策問題集のススメ

大学受験参考書に触れた流れでもうひとつ。文法やリスニング,リーディングなど個別の学習法は今後ご紹介をしていくのですが,少し集中して特定の分野に取り組みたい時,薄くてすぐ終わる資格試験対策問題集に取り組むのも一案です。

理由は大学受験生向け参考書と全く同じで,分かりやすく結果が求められる分野だから。特に受験者が多いTOEIC対策問題集は競争が激しく,本当に必要な内容がコンパクトにまとまっていることが多いです。

はじめにお断りしますが,本気でTOEIC対策をするなら公式問題集が一番です。

しかし,仮にちょっと集中して英文法を克服したい,という状況を考えてみましょう。いわゆる『英文法テキスト』は英文法全体を網羅していますから,とても範囲が広いです。

しかし特定の試験に焦点を絞っているものは,結果的にいちばん『日本人が間違いやすいポイント』だけに絞られているとも思うのです。

英語教材を執筆するのは当然英語のプロですから,『TOEIC点数UPに効くところだけに絞る!』,こんな目的でもないとやはりあれこれ詰め込みたくなってしまうのでしょうね。1,2週間ほど集中して,こういったものをサクッとこなすのも結構効きます。

今後具体的な学習法は触れますが,こんなことも少し頭の片隅に置いておいてください。

目的を明確に

英語教材,本当にいろいろありますね。競争の激しさを感じます。そこで生き残っているものは,やはり学ぶものが多いと感じます。

しかし,どんな良書も今の自分にあっていないと効果は発揮されません。レベルが合っていない,もしくは目的にあっていないものです。

おそらく大学受験を考えなければ大学受験参考書なんて検討しないでしょうし,資格取得を考えていなければ資格試験対策問題集なんて検討しないと思います。

しかし少し範囲を広げ,皆さんが本当にご自身に合ったものが見つかったらいいなと思っています。

次回以降,具体的な学習法などをお伝えしますので,ぜひ一緒に頑張りましょう,。Bon Voyage!