こんにちは。会議通訳のあひるです。洋書,はじめはハードル高いですよね。
私も元々英語は苦手だったので,いろいろなものを試してきました。その中から定期的に,初心者にも読みやすくて面白い書籍をご紹介しています。すべて私自身も読んできたものです。
MAKE TIME
メールの返信だけで半日すぎてしまった,1日バタバタと忙しかったのに大事なことは終わっていない,毎日忙しくて『いつかやりたい』がいつになってもできない・・・。
誰もがこんな経験あるのではないでしょうか。
このMAKE TIMEは,Youtube, Google出身のエンジニアがこんな悩みに本気で取り組んだ本。
如何に時間を奪うものを排除して自分の大切なことに時間を使うか。その試行錯誤を繰り返してきた成果とコツが,かなり読みやすくまとまった1冊です。
おすすめポイント
この本の一番のおすすめポイントは,とにかく『読みやすい』と『ためになる!』をしっかり両立しているところ。
内容に共感できるから読みやすい
まず,専門的な理論云々は一切なし!体験談のひとつひとつが誰しも経験あるようなシチュエーションばかりです。
週末子どもと遊ぶのをずっと楽しみにしていたのについスマホをチェックしている自分に気づく,ついダラダラとテレビばかり観てしまう・・・。
この『わかるー!』っていう感覚って,無理なく読み進めていく大切なポイントだと思うのです。
英語表現,全体の構成が読みやすい
さらに語り口がとってもカジュアル。
ページを開くと,イラストや図がとても豊富です。そしてそれぞれの個人的な経験などはコラムになっていたり,随所に読みやすい工夫が詰まっています。
好きなところから読めるので読みやすい
また,冒頭から全て読む必要がないのもおすすめです。
洋書にまだ慣れていないと,『前の箇所がわからないと次がわからなくなってしまう』ような本って挫折しやすいのではないでしょうか。
その点このMAKE TIMEは小さなコツの集大成なので,気になるところだけをピックアップして読んでいっても充分効果があります。
冒頭の”Introduction”,”How Make Time Works”,そしてそれぞれのステップの冒頭にはまとまった解説もありますが,どれもせいぜい10-20ページ程度。あとはタイトルを見ながら気になるところを読んでいけばOK!
そんな楽しみ方ができるのも,『読みやすい本』としておすすめするポイントです。
そしてそれぞれのコツが,実際に効く!
この本の基本的な考え方は,意思の力に頼るのでもなく,生産性を上げて多くをこなそうとするのでもなく,『いかに大事じゃないことをやらないか』。それがとても実践的で効くんです。
GoogleとYoutubeのエンジニアがスマホのアプリを消せとかテクノロジーとのつきあい方を考えるとか言っているのですから,リアルというか本当に説得力がありますよね。
今回この記事のためにもう一度読み直していて,私自身通訳学校に通っていた頃,つまり本気の英語学習モードだった頃に近いことをやっていたな,というものがいくつもありました。『スマホのSNSアプリを消す』かわりに『パソコンのお気に入りからSNSを消す』など,私なりのやり方ではありますが,それでも。
おそらくこのブログを読んで下さっているのは,英語・外国語学習に力を入れていらっしゃる方も多いのではないかと思います。
忙しい日々の合間を縫っていかに学習時間を確保するか,そういった実践的な意味でもおすすめです。
本格的な洋書の第一歩におすすめの1冊
そう,以前私は洋書の初心者が読みやすいおすすめの本として,以下の3条件をご紹介しました。
【1】内容に興味があって楽しく読めるもの(少なくとも日本語でも読みたいもの)
【2】短めの章立てで,各章が独立しているもの(少しくらいわからないところがあっても後半に響かないもの)
【3】出来ればあまり表現が凝りすぎていないもの
これをまさに体現しているのが本書です。いわゆる本格的な洋書は少し難しい,しかし学習者用やGrated Readersより1歩先に行きたい,そんな方の1冊目におすすめです。
このおすすめ洋書,定期的にご紹介しています。ぜひ他にも見てみてください。少しでもお役に立てたら嬉しいです。一緒に頑張りましょう,Bon Voyage!